相談員の青山です。
最近は春みたいな陽気だと思ったら、翌日は凍えるような真冬日だったりと寒暖の差が激しい日が続いていますが、皆様は体調を崩されていませんか? この時期に体調を崩してしまう一番の原因がこの寒暖の差、時には命にもかかわる事もあります。それがヒートショックです。
ヒートショックとは、暖房で暖かい居間などと暖房のない脱衣所や浴室との温度差が10℃以上になることはまれではありません。このような温度環境下で入浴する場合、暖かい居間から寒い脱衣所や浴室への移動、そして熱い湯船への移動という小さな動きのなかでの急激な温度変化が短時間のうちに起こり、これに伴って、血圧の急激な上昇や下降が引き起こされます。これを、「ヒートショック」といいます。「ヒートショック」は体に大きな負担をかけるため、冬の入浴中に起こる突然死の大きな要因となります。
ヒートショックを未然に防ぐには...
冬場の入浴時の事故を未然に防ぐためには、居間と脱衣所と浴室の温度差をできるだけ小さくしておくことが大切です。また、ぬるめの湯加減でじんわり体を温めるのがいいようです。
1. 脱衣所に暖房器具を置くなどして、入浴前に脱衣所を暖かくしておく居室と脱衣所との温度 差をなくす。
2. 浴槽のふたを開けたり、服を脱ぐ前に浴室の床や壁に温かいシャワーをまくなどして、 浴室を暖めておく脱衣所と浴室との温度差をなくす。
3. 湯船に入る前に、手や足といった末端の部分からかけ湯をして、徐々に体を温めていくぬるめの湯でじんわり体を温める。
4. いきなり肩まで湯船に沈めずに、足からゆっくりと入り、徐々に肩まで沈めていく
5. 入浴時間は、ほんのり汗ばむ程度にする
6. 湯船から出る際は、急に立ち上がらずにゆっくりと立ち上がり、湯船から出る
7. 飲酒後の入浴は避ける
8. 入浴の前後にはコップ1杯程度の水分を補給する
多くの日本人はおふろが大好きです。特に、寒くて体が冷えてしまいがちな冬は、1日の終わりにおふろで体を温めて、湯船でほっこりと一息つく時間を楽しみにしている人も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
でも、お年寄りや高血圧・糖尿病などの病気をもっている人にとって冬の入浴は常に危険と隣り合わせであることを忘れてはなりません。このようなご家族と同居している人は、ご家族の入浴中に、「お湯加減はどう~」「大丈夫ですか~」などの定期的な声かけをぜひ。家族みんなのささやかなしあわせを壊してしまわないために心がけたい冬の習慣です。